【ITパスポート試験】No.054|ITの有効活用

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本記事では、ITを活用して業務改善や業務効率化を図るためのさまざまな方法について解説します。システム化の選択肢や、それぞれの特徴・利点、さらに具体的なコミュニケーションツールの使い方まで、ITパスポート試験のシラバスに沿って整理していきます。単語の暗記にとどまらず、「現場でどう役立つか」という視点で読んでみてください。


目次

1. システム化の方法と特徴を理解しよう

この章では、「システム化による業務効率化」という観点から、どのような方法でシステムを導入できるのか、その代表的なパターンを整理します。システム化には、既製品をそのまま導入する方法もあれば、自社専用に開発する方法もあり、ネットワークの整備も含めてトータルで考える必要があります。それぞれの特徴と利点を知っておくことで、自社の状況に合わせた選択がしやすくなります。

製品化されたソフトウェアパッケージの導入

製品化されたソフトウェアパッケージの導入とは、市販の会計ソフトや販売管理ソフト、人事給与システムなど、あらかじめ機能がまとまった製品を導入して利用する方法です。多くの企業で共通する業務を想定して作られているため、導入が比較的早く、初期費用も自社開発より抑えられる点が利点です。一方で、自社独自の業務に完全には合わないこともあり、業務側の運用をソフトに合わせる必要が出てくる場合があります。

グループウェアの導入

グループウェアは、スケジュール共有、掲示板、ワークフロー(稟議・申請の回覧)など、組織内の情報共有や共同作業を支援するソフトウェアです。導入することで、「誰がいつどこで何をしているか」「どの申請がどこで止まっているか」といった情報が見える化され、社内のコミュニケーションがスムーズになります。メールだけに頼るよりも、情報が整理された形で蓄積される点が大きな利点です。

オフィスツールの導入

オフィスツールとは、ワープロ・表計算・プレゼンテーションソフトなど、日常的な文書作成やデータ集計に使うソフトウェアを指します。最近では、クラウド型のオフィスツールを導入し、複数人で同時に編集したり、どこからでもアクセスできるようにする企業が増えています。統一されたオフィスツールを導入することで、ファイル形式の違いによるトラブルを減らし、教育やサポートも効率化できます。

個別の情報システム開発・導入

個別の情報システム開発・導入は、自社の業務に合わせてオーダーメイドのシステムを作ったり、カスタマイズ性の高いシステムを導入したりする方法です。たとえば、独自の生産管理システムや、特殊な業務フローに合わせた販売管理システムなどが該当します。自社のやり方にぴったり合わせられる反面、開発期間が長くなりがちで、費用も高くなりやすいというデメリットがあります。

ネットワークの構築

ネットワークの構築は、社内LANやVPN、無線LANなどを整備し、パソコンやサーバ、クラウドサービスを安全かつ効率的につなぐための基盤作りです。ネットワークが整っていないと、どんなに優れたシステムでも十分に活用できません。拠点間通信の高速化や、セキュリティ対策を施したリモートアクセス環境の整備など、業務の実態に合わせた設計が重要になります。


2. 先進技術による業務の高度化と働き方改革

この章では、従来のシステムに加えて、モバイル端末やIoT、AIなどの新しい技術を組み合わせて業務を高度化する取り組みを紹介します。これらの技術は、場所や時間の制約を減らし、人手では難しかった分析や自動化を可能にすることで、業務の質そのものを変えていきます。

BYOD(Bring Your Own Device)

BYODは、社員が自分のスマホやノートPCなどの私物端末を業務で利用する考え方です。端末を会社が用意しなくてよい分、初期費用を抑えやすく、社員も使い慣れた端末で仕事ができる利点があります。その一方で、情報漏えいを防ぐためのセキュリティポリシーや、紛失時のリモートワイプなどの仕組みが必須になります。

IoT(Internet of Things)

IoTでは、機械やセンサー、家電などさまざまなモノがネットワークにつながり、データを送受信します。工場設備の稼働状況をリアルタイムで把握したり、店舗の来客数をセンサーで計測したりすることで、ムダな作業を減らし、生産性向上につなげることができます。収集したデータは、後述のAI分析とも組み合わせやすい点が特徴です。

M2M(Machine to Machine)

M2Mは、機械同士が自動的に通信し合う仕組みです。自動販売機が在庫情報をセンターに送信し、配送ルートを自動で最適化するといった利用例があります。人が介入せずに機械同士でやり取りするため、スピードと正確さに優れ、人的ミスの削減にも役立ちます。

テレワークへの取組

テレワークへの取組では、自宅やサテライトオフィス、移動中など、オフィス外でも仕事ができる環境を整備します。クラウド型のグループウェアやWeb会議、VPNなどを組み合わせることで、どこからでも社内システムにアクセス可能にします。通勤時間の削減やワークライフバランスの改善に加え、災害や感染症といった緊急時にも事業を継続しやすくなる点が大きなメリットです。

AIの利活用による顧客の行動や感情の分析

AIの利活用による顧客の行動や感情の分析では、購買データやWebサイトへのアクセス履歴、SNSの投稿内容などをAIが大量に解析します。これにより、顧客がどのタイミングでどの商品に興味を持つか、どのような点に不満を感じているかを把握しやすくなります。企業は、その結果を基にキャンペーンや商品改良を行い、顧客満足度と売上の向上を目指します。

AIを利用したビジネスプロセスの自動化

AIを利用したビジネスプロセスの自動化では、定型的な事務処理や、ある程度パターン化できる判断業務をAIやRPAに任せます。たとえば、請求書の読み取りと仕訳、自動応答チャットボットによる問い合わせ対応、需要予測に基づく在庫補充などがあります。人はより創造的な業務や対人コミュニケーションに集中できるようになり、組織全体の生産性向上につながります。


3. コミュニケーションツールで業務をスムーズにする

この章では、業務改善や業務効率化を進めるうえで欠かせない「コミュニケーションのためのシステム利用」について説明します。具体的なツールの特徴を理解し、場面ごとに適切に使い分けることで、情報の行き違いやムダな会議・移動を減らすことができます。

Web会議

Web会議は、インターネットを通じて音声・映像・資料を共有しながら会議を行うツールです。遠隔地の拠点や在宅勤務者とも簡単につながるため、出張や移動にかかる時間・コストを大幅に削減できます。録画機能を使えば、参加できなかったメンバーに後から内容を共有することもできます。

電子メール

電子メールは、もっとも基本的なビジネスコミュニケーション手段です。相手の都合に関係なく送信でき、記録として残しやすい点が利点です。ただし、件名が分かりにくかったり、宛先の指定を誤ったりすると、かえって混乱や情報漏えいを招く可能性があります。そのため、メール運用ルールを組織内で共有しておくことが重要です。

電子掲示板

電子掲示板は、社内のお知らせやルール変更、イベント情報などを掲示し、必要に応じてコメントも残せる仕組みです。紙の掲示板と違い、過去の投稿を検索できるため、あとから情報を確認したいときにも便利です。全社的な連絡やFAQの蓄積場所として活用することで、問い合わせ対応の手間を減らすことができます。

ブログ

ブログは、担当者が記事形式で情報を発信し、読者がコメントでフィードバックできるツールです。社内ブログとしてプロジェクトの進捗や成功事例、失敗から得た学びを共有すれば、ナレッジの蓄積に役立ちます。社外向けには、自社の取り組みや商品紹介、採用広報などの手段としても利用されています。

チャット

チャットは、短いメッセージをリアルタイムにやり取りできるコミュニケーションツールです。メールよりもカジュアルで即時性が高く、ちょっとした質問や確認、簡単な相談に向いています。グループチャットを活用すれば、チーム内の情報を一か所に集約でき、後から読み返して状況を把握しやすくなります。

SMS(Short Message Service)

SMSは、電話番号宛てに短いテキストメッセージを送信するサービスです。メールアドレスが分からない相手にも連絡できるため、パスワード再設定や本人確認のためのワンタイムパスワード送信などに使われます。重要連絡の「最後の手段」として利用されることも多いです。

SNS(Social Networking Service)

SNSは、ユーザ同士がつながり、情報や意見を共有するサービスです。企業にとっては、顧客とのコミュニケーションの場として利用でき、商品の感想や要望を直接受け取ることができます。社内向けのSNSを導入すれば、部署を越えた交流やアイデア募集の場としても活用できます。

シェアリングエコノミー

シェアリングエコノミーは、車や部屋、スキルなどの資産をインターネットを通じて共有・貸し借りする仕組みです。企業がこれを利用すれば、社用車を持たずにカーシェアを使ったり、必要なときだけ会議室や作業スペースを借りたりして、固定費を抑えることができます。

ライフログ

ライフログは、行動や位置情報、健康状態など、日々のデータを継続的に記録することです。ウェアラブル端末やスマートフォンアプリを使うことで、自動的にデータが蓄積されます。企業は、従業員の健康管理や利用者の行動分析に役立て、新たなサービス開発のヒントを得ることができます。

情報銀行

情報銀行は、個人のデータを預かり、本人の同意にもとづいて企業などに提供する役割を持つ事業者です。個人は、自分のデータをどの企業にどの目的で提供するかを選択でき、その対価としてポイントや特典を受け取る場合もあります。企業は、適切なルールの下で高品質なデータを利用できるため、マーケティングや商品開発の精度向上が期待できます。

PDS(Personal Data Store)

PDSは、個人のデータを一元管理し、本人自らがコントロールできる仕組みやサービスを指します。どのデータを誰に開示するかを自分で決められるため、プライバシーを守りつつデータ利活用を進める考え方として注目されています。情報銀行と組み合わせることで、個人主導のデータ活用モデルを実現していくことが期待されています。


4. コミュニケーションツールの具体的な活用方法

この章では、コミュニケーションを円滑に行うための具体的なツール利用方法の例として、電子メールと共有ファイルの扱い方を取り上げます。同じツールでも使い方を工夫することで、業務のスピードや品質が大きく変わります。

業務における電子メールの利用

業務における電子メールの利用では、まず件名を見ただけで内容が分かるようにすることが重要です。「【要確認】」「【回答期限○月○日】」などを付けることで、受信者は優先度を判断しやすくなります。また、宛先のTo・Cc・Bccを適切に使い分け、不要な人にメールを送らない配慮も求められます。誤送信防止のためには、送信前に宛先や添付ファイルを必ず確認する習慣をつけることが大切です。

共有ファイルのアップロード

共有ファイルのアップロードでは、クラウドストレージやグループウェア上の共有フォルダにファイルを保存し、複数のメンバーで閲覧・編集できるようにします。最新版のファイルを一か所にまとめておけば、誰かが古いファイルを参照してしまうといったトラブルを防げます。フォルダ構成やファイル名の付け方をチーム内でルール化し、アクセス権限も必要最小限に設定することで、安全かつ効率的な情報共有が可能になります。


まとめ

本記事では、ITを活用した業務改善・業務効率化の方法として、ソフトウェアパッケージやグループウェア、オフィスツール、個別開発、ネットワーク構築など、さまざまなシステム化の手段を整理しました。それぞれに特徴と利点があり、自社の業務内容や予算、求める柔軟性によって最適な組み合わせが変わる点がポイントでした。

さらに、BYODやIoT、M2M、テレワーク、AIなどの先進技術を活用することで、場所や時間の制約を減らし、データに基づいた高度な分析や自動化が可能になることも見てきました。また、Web会議やメール、チャット、SNS、共有ファイルなどのコミュニケーションツールは、単に導入するだけでなく、目的に応じた使い分けと適切な運用ルールが重要であることを確認しました。

ITパスポート試験では、本記事で取り上げた用語や活用例が頻出分野となりますが、単に用語の意味を覚えるだけでなく、「どの方法がどんな場面に向いているか」「導入するとどのようなメリット・注意点があるか」をイメージしておくと得点につながりやすくなります。日常業務や身近なサービスを思い浮かべながら、ITの有効活用という視点で知識を整理していきましょう。

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この記事を書いた人

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の活動を陰ながら応援している、しがないソフトウェアエンジニア。
サトシ ナカモトの戦友。
ITやソフトウェアに関することをわかりやすくまとめ、多くの人にそれらを知ってもらおうと活動しています。
ご質問やご要望、お仕事依頼がございましたらお問合せフォームよりお願いいたします。

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