【ITパスポート試験】No.049|組み込みシステム

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家電製品やスマートフォン、自動車、工場のロボットなど、私たちの身の回りにある多くの機械の中には、小さなコンピュータが組み込まれています。これらは「組込みシステム」と呼ばれ、見えないところで機器を制御しています。この記事では、組込みシステムのイメージをつかみつつ、関連する用語であるロボティクス、ファームウェア、産業用ロボット、携帯電話、携帯情報端末について整理して解説します。


目次

1. 組込みシステムの役割とロボティクス

この章では、組込みシステムとは何かという基本と、ロボット技術であるロボティクス・産業用ロボットとの関係について説明します。機械を「賢く」動かす頭脳として、組込みシステムがどう使われているかをイメージしてみましょう。

ロボティクス

ロボティクスは、ロボットを設計・製造・制御するための技術や学問分野の総称です。機械工学、電気・電子工学、情報工学などが組み合わさって成り立っており、ロボットの形状、動き、周囲の認識、制御方法などを扱います。

ロボティクスでは、ロボットに「どのように動いてほしいか」をプログラムとして記述し、それを機械に正しく実行させる必要があります。このとき、ロボット本体に組み込まれたコンピュータが、センサー情報を読み取り、モーターやアクチュエータを制御する役割を担います。つまりロボティクスの多くは、組込みシステムの技術と密接に結びついていると言えます。

産業用ロボット

産業用ロボットは、工場などで組立・溶接・塗装・搬送といった作業を行うロボットです。人が行うと時間がかかる、あるいは危険を伴う作業を、正確かつ高速に繰り返すことができます。

産業用ロボットには、複数のモーターやセンサーが搭載されており、内部にはそれらを制御するための組込みコンピュータが組み込まれています。このコンピュータ上で動くプログラムが、ロボットアームの角度や速度を細かく制御し、ミスの少ない生産を実現しています。

近年では、センサーとネットワークを組み合わせて、ロボットの状態を遠隔で監視したり、他の機械と連携して動かしたりするケースも増えており、組込みシステムとIoTが一体となって活用されています。


2. 組込み機器の頭脳を支えるファームウェア

この章では、組込みシステムの「中身」であるファームウェアについて解説します。ハードウェアとソフトウェアの中間にある存在として、どのような役割を果たしているかを理解しておくと、組込み機器の仕組みがイメージしやすくなります。

ファームウェア

ファームウェアとは、機器のハードウェアを制御するために、ROMやフラッシュメモリなどに書き込まれているソフトウェアのことです。OSやアプリのように頻繁に入れ替えるものではなく、機器の基本的な動作を決める「組込み用のソフト」と考えると分かりやすいです。

例えば、プリンタであれば印刷データの解釈や用紙の搬送、エラー検出などを行う処理がファームウェアとして組み込まれています。家電製品でも、ボタン操作に応じてモーターやヒーターを制御するプログラムがファームウェアとして動作しています。

ファームウェアは、機器の安定動作に直結するため、高い信頼性が求められます。一方で、フラッシュメモリに書き込まれているタイプなら、ネットワーク経由で更新(ファームウェアアップデート)することで、機能追加や不具合修正を行うことも可能です。このように、ファームウェアは組込みシステムの心臓部と言える重要な技術です。


3. 携帯端末に広がる組込みシステム

この章では、私たちが日常的に使っている携帯端末と組込みシステムとの関係を見ていきます。携帯電話や携帯情報端末は、典型的な組込みシステムの一例です。

携帯電話

携帯電話は、音声通話やメッセージ送受信などを行う携帯端末で、現在ではスマートフォンとして高機能化しています。

携帯電話の内部には、通信処理用のプロセッサや、画面表示・カメラ制御・センサー制御などを行う複数の組込みコンピュータが搭載されています。これらのコンピュータ上で、先ほど説明したファームウェアやOS、アプリケーションが動作し、通話・インターネット・カメラ撮影などの機能を実現しています。

利用者の目には「一つの端末」に見えていても、その内部では多数の組込みシステムが協調して動いている、とイメージしておくと理解しやすくなります。

携帯情報端末

携帯情報端末は、持ち運び可能なコンピュータ端末の総称で、スマートフォンやタブレット、ハンディターミナルなどが含まれます。

ハンディターミナルは、バーコードやQRコードを読み取って在庫管理や配送管理を行う機器で、物流や小売の現場でよく使われています。これらの端末にも、入力装置や通信機能を制御する組込みコンピュータとファームウェアが内蔵されています。

携帯情報端末は、日常生活だけでなく、業務用システムの一部としても利用されており、組込みシステムの応用範囲の広さを示す代表例と言えます。


まとめ

組込みシステムは、特定の機器の制御に特化したコンピュータシステムであり、私たちの生活や産業のさまざまな場面で利用されています。ロボティクスや産業用ロボットは、組込みシステムによって精密な動作が可能になり、工場などで高い生産性を発揮しています。

その内部で機器の基本動作を司るのがファームウェアであり、安定した動作と必要に応じたアップデートの両方を支えています。また、携帯電話や携帯情報端末は、身近な組込みシステムの代表例であり、複数の組込みコンピュータが協調して多機能なサービスを実現しています。

学習の際には、「ロボットなどの機械を動かす組込み」「機器の頭脳であるファームウェア」「身近な携帯端末の中の組込み」といった視点で整理すると、用語同士のつながりが見えやすくなります。

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この記事を書いた人

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の活動を陰ながら応援している、しがないソフトウェアエンジニア。
サトシ ナカモトの戦友。
ITやソフトウェアに関することをわかりやすくまとめ、多くの人にそれらを知ってもらおうと活動しています。
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