Adobe Acrobatの使い方– 2025年最新版 –

パソコンソフトAdobe Acrobatの使い方

1. Adobe Acrobatとは

Adobe Acrobat(アドビ・アクロバット)は、1993年にAdobe(当時Adobe Systems)が開発・公開したPDF(電子文書)用のソフトです。WindowsとmacOSで利用でき、無料の「Acrobat Reader」でPDFを開いて読む・コメントする、有料の「Acrobat Pro」でPDFを作成・編集・変換するといった使い分けができます。クラウド連携(Adobe Document Cloud)により、別のPCやスマホから同じファイルを開いて作業を続けられます。

できることは主に三つに分かれます。まず作成・変換では、WordやExcel、画像からPDFを作る、逆にPDFをWordやPowerPointに変換する、複数ファイルを1本のPDFに結合する、といった処理が可能です。次に編集・注釈では、文字や画像の差し替え、ページの入れ替え・削除、ハイライトや付箋、スタンプ、共同レビューなどに対応します。さらに実務向けの機能として、スキャンした紙の書類をOCRでテキスト化、フォーム項目の自動検出と入力欄の作成、電子署名(Acrobat Sign)、機密部分の墨消し(編集のうえ塗りつぶし)、ファイルの最適化(圧縮)、差分比較、アクセシビリティ用タグ付けなどがあります。

特徴は、配布しやすさ・再現性・実務対応力の三つです。PDFは相手の環境に左右されにくく、レイアウトが崩れにくいのが強みです。AcrobatはそのPDFを中心に、作成→チェック→承認→署名→保管までの流れを一貫して扱えます。はじめ方は、ReaderまたはProをインストールし、「PDFを開く → コメントで赤入れ → 必要なら編集またはWordに変換 → 最終版を最適化して共有」という基本の手順を覚えるだけで十分です。見積書や契約書、配布資料、論文の最終版づくりまで、日常の文書仕事を幅広くカバーできます。

目次

2. ファイル形式の変換に関する操作

3. 編集・注釈に関する操作