【ITパスポート試験】No.131|オープンソースソフトウェア

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本記事では、オープンソースソフトウェア(OSS)の基本的な考え方や特徴、OSやデータベースなどさまざまな種類のOSS、そして利用時に必ず関係してくるライセンスや代表的なGPL・コピーレフトについて、IT初心者にも分かりやすい形で整理します。

目次

1. OSSの考え方と特徴

この章では、OSSとはそもそもどのようなソフトウェアなのかを、基本的な考え方と代表的な特徴に分けて説明します。一般的な商用ソフトとの違いを意識しながら読むと、OSSのイメージがつかみやすくなります。

OSSの概要

オープンソースソフトウェアとは、プログラムの設計図にあたる「ソースコード」が公開されているソフトウェアのことを指します。誰でもソースコードを読むことができ、多くの場合は改変や再配布も認められている点が大きな特徴です。

ソースコードが公開されているため、多数の開発者がバグを見つけて修正したり、新しい機能を追加したりしやすいという利点があります。また、特定の企業に閉じた仕組みではないため、長期的に利用しやすいことも魅力です。一方で、公開されているからといって何をしてもよいわけではなく、後述するライセンスの条件に従って利用する必要があります。

OSSの特徴

OSSの特徴として、まず挙げられるのがソースコードの公開です。ソースコードが公開されることで、ユーザや開発者はソフトの内部動作を確認でき、必要に応じて自分たちの用途に合わせて改造することができます。この点は、内部がブラックボックスになっているクローズドソースのソフトウェアとの大きな違いです。

次に、OSSは原則として再配布の制限を禁止しているという特徴があります。利用者が自分で改良したソフトウェアを、条件を守ったうえで自由に配布できるようにすることで、多くの人が協力してソフトウェアを育てていけるようになっています。さらに、OSSには「無保証の原則」があることも重要です。これは、ソフトウェアに不具合があっても、開発者や配布者が責任を負わないという取り決めであり、利用者はこの点を理解したうえで導入しなければなりません。

2. OSSの種類と具体的な例

この章では、OSSがどのような分野で利用されているのかを見ていきます。OSだけでなく、通信、オフィス、データベース、業務システムなど、身の回りのさまざまな場面でOSSが活躍していることを理解することが目的です。

OSとしてのOSS

OSSには、コンピュータを動かす基本ソフトウェアであるOS(オペレーティングシステム)も含まれます。代表的なものとしてLinux系のOSがあり、企業のサーバやクラウドサービスの基盤として広く利用されています。ソースコードが公開されているため、企業やコミュニティがそれぞれの用途に合わせてカスタマイズできる点が大きな強みです。

OSがOSSとして提供されることで、特定ベンダに依存しないシステム構築がしやすくなります。また、世界中の開発者がセキュリティの改善や新機能の開発に参加できるため、高い安定性と継続的な発展が期待できます。このように、OSSのOSは、インターネットや企業システムを支える重要な存在になっています。

通信系・オフィス系ソフトウェア

OSSには、メールサーバやWebサーバなどの通信系ソフトウェアも多数存在します。これらはインターネットの通信を支える基盤として欠かせないものであり、世界中の多くのサイトがOSSの通信ソフトウェアを利用して運用されています。ソースコードが公開されていることで、高い信頼性と柔軟な拡張性を実現しているケースが多くあります。

また、文書作成、表計算、プレゼンテーションなどを行うオフィス系ソフトウェアにもOSSがあります。企業や自治体の中には、ライセンス費用の削減やベンダロックインの回避を目的として、OSSのオフィスソフトを採用する動きも見られます。OSSのオフィスソフトは、機能面でも日常業務に十分対応できるものが増えてきており、クローズドソースの製品と組み合わせて利用されることもあります。

データベース管理システムと応用ソフトウェア

企業システムで重要な役割を果たすデータベース管理システム(DBMS)にも、OSSが多数存在します。これらのOSSデータベースは、Webシステムや業務アプリケーションのバックエンドとして利用され、信頼性や性能の面でも商用製品に匹敵するレベルに達しているものが少なくありません。ソースコードが公開されていることで、自社の要件に合わせたチューニングや拡張も行いやすくなっています。

さらに、会計システムや顧客管理システムなど、特定の業務を支援する応用ソフトウェアにもOSSが見られます。これらのソフトウェアは、業務フローに合わせて改修したり、他のシステムと連携させたりしやすいことから、中小企業や団体を中心に活用が進んでいます。このように、OSSは基盤となるOSやデータベースだけでなく、実際の業務を支えるレイヤでも広く利用されているのです。

3. OSSライセンスと守るべきルール

この章では、OSSを利用するときに必ず関係する「ライセンス」について解説します。特に、代表的なGPLと、それに関連する考え方であるコピーレフトを取り上げ、なぜライセンスを理解することが重要なのかを整理します。

OSSのライセンスとは

OSSを利用する際には、「ライセンス」と呼ばれる利用許諾条件を必ず確認しなければなりません。ライセンスには、ソフトウェアをどのような条件で利用・改変・再配布できるのかがまとめられており、利用者はその条件に従うことを前提にOSSを使うことができます。

ライセンスの条件を守らないままOSSを組み込んでしまうと、著作権侵害などのトラブルにつながるおそれがあります。特に、社内システムや自社製品にOSSを取り込む場合には、商用利用の可否やソースコード公開の義務など、ビジネスに影響するポイントをあらかじめ確認しておくことが重要です。そのため、多くの企業では、OSSを利用する際の社内ルールや確認プロセスを整備しています。

GPL

GPL(GNU General Public License)は、もっともよく知られているOSSライセンスの一つです。GPLの大きな特徴は、GPLで配布されているソフトウェアやその改変物を再配布する場合、自分が加えた修正部分も含めてソースコードを公開する義務が生じる点にあります。言い換えると、「自由に使える代わりに、自分が加えた改良もコミュニティに還元しましょう」という考え方のライセンスです。

企業がGPLライセンスのソフトウェアを自社製品に組み込む場合、製品全体をGPLとして公開しなければならないケースがあり得ます。そのため、GPLのOSSを利用するかどうかは、ビジネスモデルや情報公開の方針とも関わってきます。開発現場では、どのコンポーネントがどのライセンスで提供されているかをきちんと把握し、必要に応じて法務部門などと連携しながら利用方針を決めることが求められます。

コピーレフト

コピーレフトとは、「ソフトウェアの自由を守るために、再配布される派生物にも同じ自由を引き継がせる」という考え方を指します。GPLはこのコピーレフトの代表的な実現形態であり、GPLの条件で配布されたソフトウェアから派生したものも、基本的には同じGPLライセンスで配布しなければならない仕組みになっています。

コピーレフトの考え方によって、一度自由に使えるようになったソフトウェアが、再び閉じた独占的なソフトへと戻ってしまうことを防ぐことができます。その一方で、コピーレフトの強いライセンスは、自社のソフトウェアをクローズドな形で販売したいビジネスモデルとは相性が悪い場合もあります。したがって、OSSを選定する際には、コピーレフトかどうかを含めてライセンスの性質を理解し、自社の利用目的に合ったものを選ぶことが大切です。

まとめ

この章では、オープンソースソフトウェアの全体像を振り返ります。OSSは、ソースコードが公開され、再配布の自由が認められている一方で、無保証の原則があるという特徴を持つソフトウェアでした。クローズドソースのソフトとは性質が異なるため、その考え方を理解しておくことが重要です。

OSSは、OSや通信ソフトウェア、オフィスソフト、データベース管理システム、さらにさまざまな応用ソフトウェアにまで広がっています。企業システムやインターネットサービスの多くがOSSに支えられており、もはや現代の情報システムに欠かせない存在と言えます。ITパスポート試験では、こうした多様な分野でOSSが活用されていることをイメージしながら学んでおくと理解が深まります。

一方で、OSSの利用にはライセンスの理解が欠かせません。特に、GPLやコピーレフトのように、派生物にも同じ自由を引き継がせる考え方を持つライセンスでは、ソースコード公開の義務などが生じる場合があります。OSSは「無料で便利」なだけではなく、「決められたルールを守ってこそ活用できるしくみ」であることを意識し、実務と試験の両方で役立つ知識として整理しておきましょう。

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この記事を書いた人

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の活動を陰ながら応援している、しがないソフトウェアエンジニア。
サトシ ナカモトの戦友。
ITやソフトウェアに関することをわかりやすくまとめ、多くの人にそれらを知ってもらおうと活動しています。
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