【ITパスポート試験】No.125|バックアップ

※本サイトで紹介している商品・サービス等の外部リンクには、プロモーションが含まれています。

本記事では、バックアップの必要性から、具体的な取得方法や手順、さらに世代管理やアーカイブの考え方までを整理し、試験だけでなく日常の業務にも役立つ形で解説します。ITパスポート試験では頻出のテーマなので、用語の意味だけでなく、なぜそうするのかという理由まで押さえておきましょう。

目次

1. バックアップの役割と重要性

この章では、そもそもなぜバックアップが必要なのか、バックアップを考えるときの基本的な考え方を整理します。バックアップは「とりあえずコピーしておけば安心」と考えられがちですが、目的やリスクを理解していないと、いざというときに役に立たないことがあります。まずはバックアップの役割と位置づけをしっかり押さえておきましょう。

バックアップの必要性

バックアップとは、万が一に備えて、元データとは別の場所にコピーを保存しておくことです。コンピュータのデータは、ハードディスクの故障、誤操作による削除、ウイルス感染、災害など、さまざまな原因で失われる可能性があります。一度失われたデータは、技術的にも費用的にも簡単には元に戻せないことが多く、最悪の場合、事業の継続そのものに影響するおそれがあります。

そのため、企業では重要なデータを守るための「最後の砦」として、バックアップが必須の仕組みとされています。個人であっても、写真や連絡先、各種書類など、一度失うと困る情報は多く存在します。バックアップを取っておけば、元の機器が壊れても、コピーからデータを復元することで、被害を最小限に抑えることができます。この「復元できる状態を用意しておくこと」こそが、バックアップの最大の目的です。

バックアップの基本的な考え方

バックアップを考えるときは、「どのデータを」「どこに」「どのくらいの頻度で」保存するのかを整理することが大切です。すべてのデータを毎回丸ごとコピーすると時間も容量も足りなくなってしまうため、重要度や更新頻度に応じて対象を決める必要があります。また、バックアップの保存先には、外付けハードディスク、NAS、クラウドストレージなどがありますが、元データと同じ場所に置いてしまうと、災害などでまとめて失われる危険があります。

さらに、バックアップは「取っただけ」で終わりではなく、復元できるかどうかも重要です。定期的に復元のテストを行い、手順に漏れがないか、保存メディアが正常に使えるかを確認しておく必要があります。このように、バックアップは単なるコピー作業ではなく、リスクを踏まえて計画的に設計・運用する仕組みだと理解しておきましょう。

2. バックアップの方法と手順

この章では、実際にバックアップを取得するときの方法や、日常的な運用手順のポイントを解説します。同じバックアップでも、やり方によって必要な時間や容量、復元にかかる手間が大きく変わります。代表的な方式と、運用時に気をつけたい手順の流れをイメージできるようにしておきましょう。

バックアップの取得方法

バックアップの方法には、代表的なものとしてフルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップなどがあります。フルバックアップは、対象のデータを丸ごとコピーする方法で、復元が簡単な反面、時間と容量が多く必要になります。差分や増分の方式は、前回から変更された部分だけを保存することで、必要な時間や容量を抑えられる一方、復元時には複数世代のバックアップを組み合わせるため、管理が少し複雑になります。

どの方式を使うかは、システムの重要度やデータ量、バックアップに使える時間帯などを考慮して決めます。たとえば、夜間にシステムを止められるのであれば、定期的にフルバックアップを行い、日中は差分や増分で補うといった組み合わせもあります。重要なのは、自分たちの環境に合った方法を選び、無理なく継続できる仕組みにすることです。

バックアップ手順のポイント

バックアップを安全に運用するには、手順をしっかり決めておくことが欠かせません。まず、いつバックアップを取得するのかというスケジュールを決め、実行し忘れを防ぐ仕組みを用意します。多くのシステムでは、自動でバックアップを実行する機能があるため、定期バックアップの設定を行い、人の操作に頼りすぎないようにすることが大切です。

また、バックアップ後には、正常に完了したかどうかの確認も必要です。ログをチェックしたり、試しに一部のファイルを復元してみたりすることで、いざというときに使えないバックアップになっていないかを確認できます。さらに、バックアップデータへのアクセス権限を適切に設定し、不正アクセスや情報漏えいを防ぐことも重要なポイントです。

3. 世代管理とアーカイブの考え方

この章では、バックアップを長期的に運用していくうえで重要となる、世代管理とアーカイブについて解説します。単にコピーを増やすだけでは管理が煩雑になり、必要なデータをすぐに取り出せなくなってしまいます。どのタイミングのバックアップをいくつ残すのか、長期間保存したいデータをどう扱うのかといったルール作りが、安定した運用のカギになります。

世代管理とは

世代管理とは、ある時点ごとのバックアップを複数世代分保存し、過去の状態に戻せるようにしておく仕組みのことです。例えば、「今日」「昨日」「先週」「先月」といった具合に、異なるタイミングのバックアップを残しておけば、誤って古いデータを上書きしてしまった場合でも、上書き前の世代に戻すことができます。これにより、単一のバックアップしかない場合に比べて、復旧できる場面が大きく広がります。

ただし、世代を増やしすぎると、保存に必要な容量が増え、管理も複雑になります。そのため、どのくらいの期間まで遡れれば十分なのかを考え、世代数を決めることが重要です。例えば、日次バックアップを直近1週間分、週次バックアップを1か月分、月次バックアップを1年分残すといったルールを定めることで、容量と復旧のしやすさをバランスよく両立できます。

アーカイブ

アーカイブとは、日常的にはあまり使わないものの、法令上の理由や将来的な参照のために長期間保管しておくデータを、別領域にまとめて保存することを指します。バックアップが「障害が起きたときに元に戻すためのコピー」であるのに対し、アーカイブは「履歴として残しておくための保管庫」というイメージです。古い書類や過去の取引記録など、すぐには使わないが消してはいけないデータが対象になります。

アーカイブでは、長期保存に適したメディアやサービスを利用し、改ざんされないように管理することが重要です。また、必要なときにすぐ取り出せるよう、データの分類や検索の仕組みを整えておく必要があります。バックアップとアーカイブの役割の違いを理解し、よく使うデータはバックアップで守り、長期保存が必要なデータはアーカイブとして整理することで、全体として効率的なデータ保護が実現できます。

まとめ

本章では、これまで解説してきたバックアップのポイントを整理します。バックアップは、故障や誤操作、災害などによるデータ損失から、業務や生活を守るための重要な仕組みです。ただコピーを取るだけでなく、「どのデータを、どのくらいの頻度で、どこに保存するのか」という基本的な考え方を押さえることで、実際に役に立つバックアップに近づきます。

また、バックアップの方法や手順を決めておくことも欠かせません。フルバックアップや差分・増分バックアップなどの方式をうまく組み合わせ、定期的なスケジュールと完了確認、復元テストを行うことで、いざというときに安心して復旧できる体制が整います。バックアップデータのアクセス権限を適切に管理し、情報漏えいのリスクにも配慮する必要があります。

さらに、世代管理やアーカイブの考え方を取り入れることで、過去の状態に遡って復元したり、長期間保管すべきデータを整理して保存したりできるようになります。バックアップとアーカイブの役割の違いを理解し、自分の組織や環境に合ったルールを定めて運用していくことが、データ保護を成功させるための鍵と言えるでしょう。

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の活動を陰ながら応援している、しがないソフトウェアエンジニア。
サトシ ナカモトの戦友。
ITやソフトウェアに関することをわかりやすくまとめ、多くの人にそれらを知ってもらおうと活動しています。
ご質問やご要望、お仕事依頼がございましたらお問合せフォームよりお願いいたします。

コメント

コメントする

CAPTCHA



reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次