【ITパスポート試験】No.107|コンピュータの構成

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本記事では、コンピュータがどのような機能の組合せで動いているのかを整理しながら、「演算」「制御」「記憶」「入力」「出力」という五つの基本機能の役割と、それぞれがどのように連携して一つのシステムとして働いているのかを分かりやすく解説します。


目次

1. コンピュータの五つの基本機能

この章では、五つの基本機能の全体像を押さえ、コンピュータが単なる箱ではなく、役割分担された機能の集合体であることを確認します。

コンピュータの五つの基本機能

コンピュータは、大きく分けて「演算」「制御」「記憶」「入力」「出力」という五つの基本機能から構成されます。演算は計算や論理判断を行う機能、制御は全体の動きを指示する機能、記憶はデータを蓄える機能、入力は外部から情報を取り込む機能、出力は処理結果を人や他の機器に伝える機能です。それぞれが独立した役割を持ちつつ、互いに情報をやり取りしながら一連の処理を実現しています。

例えば、キーボードから数値を入力し、電卓アプリで合計を計算して画面に表示する流れを考えてみましょう。キーボードは入力、メモリは入力された数値を一時的に記憶し、演算回路が足し算を行い、その手順を制御装置が順番どおりに進めていきます。最後に、計算結果がディスプレイという出力装置に表示されます。このように、日常的な操作の裏側では、五つの機能が常に連携して動いているのです。


2. 情報処理を支える中枢機能

この章では、コンピュータ内部で実際の処理を進めている中枢機能として、「演算」と「制御」の役割をそれぞれ確認します。

演算

演算は、コンピュータが数値計算や論理判断を行う機能です。足し算・引き算・掛け算・割り算といった四則演算はもちろん、「AとBは同じか」「条件を満たしているか」といった論理演算も含まれます。これらの処理は主にCPU(中央処理装置)の中の演算回路で実行され、プログラムの指示に従って高速に繰り返し行われます。

演算機能があるおかげで、売上集計や統計処理、画像処理、暗号化といった多様な処理をコンピュータに任せることができます。現代のCPUは、1秒間に何十億回もの演算を行えるほど高性能になっており、人間がとても追いつけない速度で計算を進めます。しかし、どれほど速くても、何を計算するかを決めるのはプログラムの指示であり、その指示に従って演算を実行するよう指揮をとるのが、次に見る制御機能です。

制御

制御は、コンピュータ全体の動きを管理し、「どのタイミングでどの処理を行うか」を決める機能です。プログラムに書かれた命令を一つずつ読み取り、演算装置に計算をさせたり、メモリからデータを読み書きしたり、入出力装置とデータをやり取りしたりします。まさに「指揮者」のような役割で、各装置がバラバラに動かず、決められた手順どおりに処理が進むよう調整しています。

制御機能がなければ、演算装置は「いつ・何を計算すればよいか」が分かりませんし、記憶装置も「どのデータをどこに保存すべきか」を判断できません。制御装置は、クロックと呼ばれる一定のリズムに合わせて命令を進めることで、コンピュータ内部のタイミングをきれいにそろえています。五つの基本機能の中でも、制御は特に「全体をまとめる役」として重要な位置を占めています。


3. データを蓄えて活用する記憶機能

この章では、「記憶」という機能に注目し、コンピュータがどのようにプログラムやデータを覚えておくのか、その役割や種類を整理します。

記憶

記憶は、プログラムやデータを保存しておく機能です。処理中に一時的に値を保持するメインメモリや、電源を切っても内容が消えない補助記憶装置(HDDやSSDなど)が代表的な装置にあたります。コンピュータは、まず補助記憶装置に保存されているプログラムをメインメモリに読み込み、制御装置がそこから命令を取り出して演算装置に処理させる、という手順で動きます。

記憶機能がしっかりしていなければ、コンピュータは入力されたデータや計算結果をすぐに忘れてしまい、役に立ちません。メインメモリは高速に読み書きできる反面、電源を切ると内容が消えるという性質があり、補助記憶装置は読み書きは比較的ゆっくりですが、長期間データを保持できます。この二つをうまく組み合わせることで、「今すぐ使うデータはメモリに、それ以外はディスクに」といった分担が行われ、効率よく処理が進められています。


4. 外界とつながる入出力の機能

この章では、人や他のシステムとの窓口となる「入力」と「出力」の機能について、身近な装置の例を交えながら解説します。

入力

入力は、外部からコンピュータ内部へ情報を取り込む機能です。キーボードやマウス、タッチパネルといった装置で人が操作する情報や、バーコードリーダ、センサ、マイク、カメラなどから取得するデータも入力の一種です。これらの装置は、それぞれの形式の情報をコンピュータが扱えるデジタル信号に変換し、内部の処理へ渡しています。

入力機能のおかげで、コンピュータはさまざまな種類の情報を受け取り、処理の出発点とすることができます。例えば、売上システムならレジで読み取った商品コード、在庫管理システムなら倉庫のバーコード情報、IoTの仕組みなら温度や湿度のセンサ値が入力データになります。入力された情報は記憶装置に蓄えられ、演算機能によって集計や分析が行われることで、業務に役立つ結果が得られます。

出力

出力は、コンピュータ内部で処理された結果を、人間や他の機器に伝える機能です。ディスプレイに画面を表示したり、プリンタで帳票を印刷したり、スピーカから音声を流したりするのが典型的な例です。また、ネットワークを通じて別のコンピュータにデータを送信することも、広い意味での出力に含まれます。

出力機能があるからこそ、コンピュータは単なる「箱の中の計算機」ではなく、現実世界に役立つ情報を提供できる存在になります。同じ処理結果でも、グラフとして表示するのか、音声で知らせるのか、ファイルとして他システムに渡すのかによって、利用者にとっての便利さは大きく変わります。利用シーンに応じて、どのような出力方法が適切かを設計することも、情報システムを考えるうえで重要な視点です。


まとめ

ここまで、コンピュータが「演算」「制御」「記憶」「入力」「出力」という五つの基本機能から構成され、それぞれが役割分担しながら連携していることを確認してきました。コンピュータを一つの黒い箱として見るのではなく、機能ごとの役割を意識することで、その仕組みがぐっと具体的にイメージできるようになります。

演算と制御は、コンピュータ内部で処理を進める中枢的な機能です。演算が計算や判断そのものを担当し、制御が命令を読みながら全体の流れを指揮することで、プログラムどおりの処理がぶれなく実行されます。記憶は、そうした処理の材料となるデータやプログラムを保持する役割を担い、入力・出力は人や他のシステムと情報をやり取りする窓口として機能します。どの機能が欠けても、私たちが日常的に使っているパソコンやスマホの便利さは成り立ちません。

コンピュータの五つの基本機能を理解しておけば、新しい用語や装置に出会ったときにも、「これは入力寄りの機能だ」「この仕組みは記憶装置の一種だ」といった形で位置づけて整理しやすくなります。また、システム構成図を読むときにも、「この機器はどの機能を強化しているのか」という視点で眺めることで、全体像をつかみやすくなります。基礎的な内容ではありますが、情報機器やシステムを理解するうえでの土台となる考え方なので、五つの機能とそれぞれの役割をしっかり押さえておくことが大切です。

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この記事を書いた人

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の活動を陰ながら応援している、しがないソフトウェアエンジニア。
サトシ ナカモトの戦友。
ITやソフトウェアに関することをわかりやすくまとめ、多くの人にそれらを知ってもらおうと活動しています。
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