【ITパスポート試験】No.106|その他の言語

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本記事では、異なるプログラム言語で書かれたプログラム同士がどのようにデータをやり取りしているのかを入り口に、その中で代表的なデータ記述言語であるJSON(JavaScript Object Notation)の考え方・構造・特徴と、実際にどのような場面で使われているのかを分かりやすく解説します。


目次

1. データ記述言語とプログラム間連携のイメージ

この章では、異なるプログラム言語で書かれたプログラム同士がどのようにデータを共有するのか、そのときに「データ記述言語」がどんな役割を果たしているのかを整理します。

データ記述言語の役割

異なるシステムやアプリケーションは、それぞれが違うプログラム言語や開発環境で作られていることがよくあります。片方はJava、もう片方はPython、その先にはJavaScriptで作られたWebアプリがつながっている、といった構成も珍しくありません。このとき、互いの内部表現やメモリ構造に直接依存していては、少し仕様が変わるたびに全体を作り直さなければならなくなってしまいます。

そこで登場するのが、言語や環境に依存しない形でデータを表現する「データ記述言語」です。どのプログラムから見ても同じルールで読み書きできる形式を一つ決めておき、それを介してデータを受け渡しします。XMLやCSVもその一種ですが、近年とくに広く使われているのがJSONです。共通フォーマットを決めておくことで、プログラムの中身が違っても、データの読み書きという点では同じ“言語”で会話できるようになります。


2. JSONの基本構造と特徴

この章では、JSONとは何か、その基本構造と特徴を丁寧に確認していきます。

JSON(JavaScript Object Notation)

JSON(JavaScript Object Notation)は、データを「名前と値の組み合わせ」や「値の並び」として表現するためのテキストベースのデータ記述言語です。もともとはJavaScriptのオブジェクト表記から生まれましたが、現在ではほとんどすべての主要なプログラム言語で読み書きができる、非常に一般的な形式になっています。JSONは人間が読んでも理解しやすく、同時にコンピュータにとっても解析しやすい構造を持っています。

JSONの基本的な構成要素は、波かっこで囲まれた「オブジェクト({ })」と、角かっこで囲まれた「配列([ ])」です。オブジェクトは「”name”: “Taro”」のように、キー(名前)と値のペアをカンマで区切って並べたものです。配列は「[1, 2, 3]」のように、同じ性質の値を順番に並べたものです。これらを入れ子に組み合わせることで、ツリー状の複雑なデータ構造も表現できますが、基本ルール自体はとてもシンプルです。

JSONの特徴としてまず挙げられるのが「軽量であること」です。余分なタグや装飾が少なく、必要最低限の記号だけで構造を示すため、データサイズをコンパクトに保ちやすくなります。また、構造が分かりやすいため、開発途中でJSONの中身を目視確認したり、テスト用データを手で作成したりしやすい点もメリットです。さらに、多くのWebAPIやクラウドサービスがJSONを標準形式として採用していることもあり、システム間連携では事実上の「第一候補」として扱われることが多くなっています。

一方で、JSONには「コメントを書けない」「データ型の種類が限られている」などの制約もあります。複雑なデータ定義や厳密なスキーマ管理が必要な場面では、XMLなど他の形式が選ばれることもあります。それでも、シンプルさと扱いやすさのバランスが良いため、日常的なデータの受け渡しという観点では非常に使い勝手の良いフォーマットです。


3. JSONの活用例とプログラム間連携

この章では、JSONが実際にどのような場面で使われているのか、特に異なるプログラム言語で書かれたプログラム間のデータのやり取りという観点から、活用イメージと注意点をまとめます。

WebAPIにおけるJSON利用

JSONが最もよく使われる場面の一つが、WebAPIを通じたデータのやり取りです。例えば、スマホアプリが天気情報サービスのAPIにアクセスするとき、アプリからは「どの地域の天気が知りたいか」をJSON形式でサーバに送信し、サーバからは「日付」「気温」「天気種別」などがJSONとして返ってきます。スマホアプリ側は、受け取ったJSONを自分のプログラム言語で扱えるデータ構造に変換し、画面に表示します。サーバ側の実装言語がJavaであろうとPythonであろうと、JSONという共通形式さえ守れば問題なく連携できるわけです。

このようなWebAPIの仕組みは、SNSの投稿データ取得、決済サービスとの連携、翻訳やAIサービスの呼び出しなど、多くのWebサービスで利用されています。エンドユーザはJSONを直接見ることは少ないですが、裏側ではJSONが“共通語”としてさまざまなサービス同士をつないでいることになります。

システム内部でのJSON活用

クライアントとサーバのやり取りだけでなく、マイクロサービス同士の内部通信や、ログ・設定情報の保存などにもJSONが使われることがあります。複数の小さなサービスが連携して一つのシステムを構成するような場合、それぞれが異なる技術スタックで動いていても、JSONを介することで柔軟に情報を交換できます。この「技術の違いを越えてデータをやり取りできる」という性質が、JSONを代表的なデータ記述言語たらしめている重要なポイントです。

ただし、JSONを使えば何でも自動的に安全・確実になるわけではありません。どのキーにどんな意味の値を入れるのか、必須項目は何か、値の範囲はどうかといった「約束ごと(仕様)」をきちんと決め、送り手と受け手で共有しておく必要があります。また、外部から受け取ったJSONをそのまま信頼せず、想定外の値が混じっていないか検証することも重要です。データ記述言語としてのJSONのルールと、システムとしての設計・運用ルールを組み合わせて考えることが、実務で活用する際のポイントになります。


まとめ

本記事では、異なるプログラム言語で作られたシステム同士がデータをやり取りするための仕組みとして「データ記述言語」が重要であることを確認し、その中でも代表的な形式であるJSONに焦点を当てて解説しました。データ記述言語は、個々のプログラム内部の都合に依存しない共通フォーマットを提供することで、システム間連携をスムーズにする役割を担っています。

JSONについては、波かっこと角かっこを用いたシンプルな構造を持ち、人間にとってもコンピュータにとっても読みやすいテキスト形式であること、オブジェクトと配列を組み合わせることで柔軟なデータ構造を表現できることを見てきました。同時に、軽量で扱いやすいことから、多くのWebAPIやクラウドサービス、内部通信などで事実上の標準フォーマットとして採用されている現状もイメージできたと思います。

一方で、JSONにはコメントを書けない、データ型の種類が限られるといった特徴もあり、用途によってはXMLなど他の形式が適している場合もあります。重要なのは、「なぜJSONのような形式が必要なのか」「どのようにプログラム間の橋渡しをしているのか」を理解しておくことです。こうした視点を持っておけば、ITパスポート試験でJSONという言葉が出てきたときにも、単なる用語としてではなく、「異なるシステムをつなぐための共通言語」という具体的なイメージを思い浮かべながら問題に取り組めるようになるはずです。

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この記事を書いた人

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の活動を陰ながら応援している、しがないソフトウェアエンジニア。
サトシ ナカモトの戦友。
ITやソフトウェアに関することをわかりやすくまとめ、多くの人にそれらを知ってもらおうと活動しています。
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