本記事では、コンピュータ処理の基礎となる「論理演算」について解説します。真(True)・偽(False)という二つの値をどのように組み合わせて計算するのか、そして真理値表を使って結果を整理する方法を学びます。さらに、AND・OR・NOT・XOR(排他的論理和)といった代表的な演算を取り上げ、条件検索などでどのように活用されているのかを具体的に見ていきます。
1. 論理演算と真理値表の基本

この章では、論理演算がどのような考え方にもとづいているのかを説明します。数値の計算とは違い、真か偽かという二つの値を扱う点が特徴です。真理値表を使えば、どんな条件の組み合わせで結果が真になるのかを整理して確認できます。
論理値とは
論理値とは、「正しいかどうか」「条件を満たすかどうか」といった状態を表す値です。一般的に「真(True)」と「偽(False)」の二つだけを扱います。例えば、「点数が80点以上である」という条件に対して、80点以上なら真、79点以下なら偽と判定するといった使い方をします。プログラムの中では、0と1などの形で表現され、処理を分岐させる基準になります。
論理演算とは
論理演算とは、複数の論理値を組み合わせて、新しい論理値を求める計算のことです。二つの条件を同時に満たすか、どちらか一方を満たせばよいのか、条件を反転させたいのか、といった判断を表現するときに使われます。数値の足し算や掛け算と同じように、論理値にも決まった計算ルールがあり、代表的なものが AND・OR・NOT・XOR です。
真理値表の役割
真理値表は、論理演算の結果を一覧表にしたものです。入力となる論理値の組み合わせをすべて並べ、それぞれの場合に結果が真か偽かを表にまとめます。例えば、二つの条件 A と B を扱う場合、A が真か偽か、B が真か偽かの4通り(真真・真偽・偽真・偽偽)について、演算結果を整理します。真理値表を作ることで、「どの組み合わせのときに条件が成立するのか」を間違いなく確認でき、プログラムや回路設計の誤りを防ぐことができます。
2. 基本的な論理演算の種類

この章では、代表的な論理演算である AND・OR・NOT・XOR について、それぞれの意味と真理値表の読み取り方を紹介します。名前だけではイメージしにくいかもしれませんが、日常の「〜かつ〜」「〜または〜」といった表現に対応させると理解しやすくなります。
AND(論理積)
AND は「かつ」「そして」といった意味を持つ論理演算です。二つの条件 A と B の AND を考えるとき、A も B も両方が真のときだけ結果が真になります。一方、どちらか一方でも偽であれば、結果は偽です。真理値表では、「真・真」の組み合わせだけが真で、それ以外はすべて偽になります。例えば、「点数が80点以上である かつ 出席率が90%以上である」という条件は、どちらも満たしたときだけ合格になる、といったイメージです。
OR(論理和)
OR は「または」を表す論理演算です。二つの条件 A と B の OR の場合、A か B のどちらか一方でも真であれば結果は真になります。もちろん、両方とも真であっても真です。偽になるのは、A も B も両方偽のときだけです。例えば、「国語が80点以上 または 数学が80点以上」という条件であれば、どちらか一方の科目で基準を満たせば条件成立となります。真理値表では、「真・偽」「偽・真」「真・真」の3パターンが真となります。
NOT(論理否定)
NOT は、一つの条件の真偽をひっくり返す演算です。条件 A が真なら、NOT A は偽になり、A が偽なら NOT A は真になります。真理値表も、「入力が真なら出力は偽、入力が偽なら出力は真」という二行だけのシンプルな形になります。例えば、「会員でない」という条件は、「会員である」という条件に NOT を適用したものと考えることができます。
XOR(排他的論理和)
XOR は「排他的論理和」と呼ばれ、「どちらか一方だけが真のときに真になる」演算です。二つの条件 A と B の XOR では、A が真で B が偽、または A が偽で B が真のときに結果が真になります。両方とも真、あるいは両方とも偽のときは結果が偽です。例えば、「AチームとBチームのどちらか一方だけにポイントを与える」といった場面で使われるイメージです。真理値表を見ると、「真・偽」「偽・真」の二つの組み合わせだけが真になります。
3. 条件検索における論理演算の活用

この章では、論理演算が実際の情報検索やデータベース操作でどのように使われているのかを説明します。検索条件の組み合わせ方によって、欲しい情報を絞り込んだり、幅広く拾い上げたりできるようになります。
条件検索の基本イメージ
条件検索とは、データベースや表計算ソフトなどで、特定の条件を満たすデータだけを抽出する操作のことです。例えば、「部署が営業部である」「年齢が30歳以上である」といった条件を設定し、その条件に当てはまる行だけを表示させます。このとき、複数の条件をどのように組み合わせるかを表現するのに、論理演算が使われます。
ANDを使った条件検索
AND を使った条件検索は、「すべての条件を同時に満たすデータだけを取り出す」イメージです。例えば、「部署が営業部 AND 勤続年数が5年以上」という条件を設定すると、営業部でかつ勤続5年以上の人だけが検索結果に表示されます。条件を増やせば増やすほど対象は絞り込まれ、検索結果の件数は少なくなる傾向があります。必要なデータをピンポイントで探したいときに有効な組み合わせ方です。
ORを使った条件検索
OR を使った条件検索では、「いずれかの条件を満たせば良い」と考えます。例えば、「部署が営業部 OR 部署が企画部」という条件なら、営業部か企画部のどちらかに所属していれば検索結果に含まれます。条件を追加すると、対象範囲が広がり、検索結果の件数も増えやすくなります。関連する情報を漏れなく拾い上げたいときに、OR の組み合わせが役立ちます。
排他的な条件指定のイメージ(XOR)
日常の検索機能では、XOR という名前がそのまま表示されることはあまりありませんが、「どちらか一方だけを満たすデータを取り出したい」という場面で、XOR と同じ考え方が使われます。例えば、「A店だけで購入した顧客」「B店だけで購入した顧客」というように、両方の条件を満たす人を除外したい場合です。このようなときには、AND・OR・NOT を組み合わせて、「A店で購入した AND B店では購入していない」などと表現し、結果として XOR と同じ意味の条件を実現します。
まとめ
本記事では、論理値と論理演算の基本からスタートし、真理値表で結果を整理する方法を確認しました。真か偽かという二つの値を扱うだけですが、AND・OR・NOT・XOR といった演算を組み合わせることで、複雑な条件も表現できることが分かりました。
また、真理値表を使うことで、条件の組み合わせごとに結果がどう変わるかを一覧で確認できることを説明しました。表にして眺めてみると、「どのケースで条件が成立するのか」が一目で分かり、計算ミスや条件指定の勘違いを防ぐのに役立ちます。
さらに、条件検索における活用例として、AND 検索・OR 検索、排他的な条件指定の考え方を取り上げました。日常的に使う検索機能の裏側でも、こうした論理演算が働いています。論理演算の考え方を押さえておくことで、試験対策だけでなく、データ分析やプログラミングの理解にもつながっていきます。

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