【ITパスポート試験】No.085|ITマネジメント

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本記事では、ITマネジメントの意味と役割を整理し、IT戦略の目標を確実に達成するためにどのような管理や報告の仕組みが必要になるのかを解説します。経営方針やITガバナンス方針と結び付けて考えることで、単なる「システム運用」ではないITマネジメントの全体像をつかんでいきます。


目次

1. ITマネジメントの役割と位置づけ

この章では、ITマネジメントがどのような目的で行われ、経営方針やITガバナンスとどのようにつながっているのかを説明します。

IT戦略の目標を達成するための活動

ITマネジメントとは、経営方針およびITガバナンス方針に基づいて策定されたIT戦略の各目標を達成するための活動です。

例えば「売上拡大のためにネットサービスを強化する」「業務効率化のために基幹システムを刷新する」といったIT戦略の目標がありますが、これらは放っておいて達成できるものではありません。進捗を確認し、問題があれば手を打ち、必要な資源を配分するなど、計画を具体的に前へ進める管理活動が求められます。

ITマネジメントは、まさにこの「IT戦略を実行して目標を達成するための管理全般」を指していると考えると理解しやすくなります。

経営方針・ITガバナンス方針との関係

ITマネジメントは、トップが決めた経営方針やITガバナンス方針と切り離して考えることはできません。経営方針やITガバナンス方針にもとづいてIT戦略が作られ、そのIT戦略を現場レベルで具体的に進めていくのがITマネジメントの役割だからです。

つまり、上位の方針や戦略が「何をするか」を示し、ITマネジメントが「どのように実行し、どう管理するか」を担っている関係になります。これにより、ITの活動が企業全体の方向性からズレることなく、統一された目的に向かって進められます。


2. ITの利活用をコントロールする

この章では、ITマネジメントの中心となる「ITの利活用に関するコントロール」とは何か、その意味を整理します。

ITコントロールとは何か

ITマネジメントでは、ITの利活用に関するコントロールを実行します。ここでいうコントロールとは、単に命令を出すという意味ではなく、ITに関する活動が目標どおりに進むように監視・調整する仕組みや手続きのことです。

例えば、予算内でシステム開発が進んでいるか、品質や納期は守られているか、セキュリティ対策は十分か、といった点をチェックし、問題があれば改善策を指示します。このようにして、ITの利用が「やりっぱなし」にならないように管理していくことがITコントロールの役割です。

ITコントロールの具体的な内容

ITの利活用に関するコントロールには、さまざまな内容が含まれます。プロジェクト管理の観点からは、計画と実績を比較して、遅れやコスト超過がないかを確認することが挙げられます。運用の観点では、システム障害が発生した際の対応手順や、バックアップ・復旧のルールなども重要なコントロールです。

また、情報セキュリティの観点では、アクセス権限の管理やログの監査などを通じて、不正利用や情報漏えいを防ぐ仕組みを整えます。こうしたコントロールを継続的に実行することで、IT戦略の目標を安全かつ効率的に達成しやすくなります。


3. 経営者への報告と体制整備

この章では、ITマネジメントにおける「報告」と「体制づくり」の重要性について解説します。

経営者への報告の重要性

ITマネジメントでは、ITコントロールの結果を経営者に報告することが求められます。IT戦略の目標がどこまで達成されているのか、予算・品質・リスクの状況はどうなっているのかといった情報を、分かりやすい形で伝える必要があります。

経営者は、その報告をもとに追加投資の判断をしたり、方針の見直しを行ったりします。もし適切な報告が行われなければ、経営者はITの状況を正しく把握できず、適切な意思決定ができなくなってしまいます。そのため、報告はITマネジメントの欠かせない要素となっています。

体制を整備・運用する活動

ITマネジメントは、単発の報告やチェックを行うだけではなく、「そのための体制を整備し、継続的に運用する活動」である点が重要です。

例えば、IT戦略の進捗を定期的にレビューする会議体を設けること、役割分担や責任者を明確にすること、指標や報告フォーマットを標準化することなどが体制整備の具体例です。こうした仕組みを作り、それを日常的に運用することで、ITコントロールと経営者への報告が継続的に機能するようになります。

このように、体制そのものを設計し、維持していくことまで含めて行う点に、ITマネジメントの実務的な特徴があります。


まとめ

ITマネジメントは、経営方針およびITガバナンス方針に基づいて策定されたIT戦略の目標を達成するために行う管理活動です。IT戦略が「やるべきこと」を示すのに対して、ITマネジメントは「それを確実に実行し、結果を把握する」役割を担っていると言えます。

その中心となるのが、ITの利活用に関するコントロールです。プロジェクトの進捗やコスト、品質、セキュリティなどを継続的に監視・調整することで、ITの利用が組織にとって望ましい方向へ向かっているかを確かめます。そして、その結果を経営者に報告することで、経営層の適切な意思決定を支えます。

さらに、こうしたコントロールや報告が一時的な取り組みで終わらないよう、体制を整備し運用していくこともITマネジメントの重要な役割です。ITパスポート試験では、「IT戦略を実行・管理し、経営へつなげる仕組み」という視点でITマネジメントを整理しておくと、関連する用語や分野の理解にも役立ちます。

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この記事を書いた人

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の活動を陰ながら応援している、しがないソフトウェアエンジニア。
サトシ ナカモトの戦友。
ITやソフトウェアに関することをわかりやすくまとめ、多くの人にそれらを知ってもらおうと活動しています。
ご質問やご要望、お仕事依頼がございましたらお問合せフォームよりお願いいたします。

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