【動作環境】
<パソコン>
機種:Vostro 3520 ノートパソコン
OS:Microsoft Windows 11 Pro(ver.24H2)
本記事では、Windows 11のエクスプローラーとOneDriveの同期を解除する方法について解説します。
パソコンのデータがOneDriveと同期するようになった?
Windows 11から、パソコンを使うためにはMicrosoftアカウントが必要になりました。
そして、MicrosoftアカウントがあることでOneDriveが使えるようになり、デフォルトでパソコンのデータとOneDriveが同期されるようになりました。
ここで問題が生じます。
無料のMicrosoftアカウントだと、OneDriveを5GBまでしか利用できません。
そのため、パソコン内にデータが溜まってい木、気がついたら5GBを超えてしまっているのです。
そうなった場合、同期を解除するか、Microsoftアカウントのプランを変更してOneDriveの容量を増やすしかありません。
OneDriveについて
そもそもクラウドストレージってなに?
クラウドストレージとは、インターネットを通じてデータ(ファイル、写真、動画など)を保存・管理できるオンライン上の保存領域のことを指します。
OneDriveやGoogle Drive、Dropbox、iCloudなどがこれにあたります。
OneDriveとは
OneDriveは、Microsoft社が提供するクラウドストレージです。
Windows 10/11に標準で搭載されており、無料で5GBのストレージ容量を使用できます。
ストレージ容量をアップグレードするには、Microsoft 365のプランを変更する必要があります。
Microsoft 365のプランは以下のようになっています。
プラン名(使用できるOneDriveのストレージ容量) | 価格 |
---|---|
Microsoft 365(5GB) | 無料 |
Microsoft 365 Personal(1TB) | ¥2,130/月 |
Microsoft 365 Family(1TB×6人) | ¥2,740/月 |
Microsoft 365 Basic(100GB) | ¥260/月 |
OneDrive for Business(Plan 1)(1TB) | ¥749 ユーザー/月相当、年払い |
Microsoft 365 Business Basic(1TB) | ¥899 ユーザー/月相当、年払い |
Microsoft 365 Business Standard(1TB) | ¥1,874 ユーザー/月相当、年払い |
OneDriveのメリットとデメリット
OneDriveとパソコンの「デスクトップ」や「ドキュメント」といったフォルダを同期すると、どんなメリットやデメリットがあるでしょうか。
クラウドの登場によって、私たちはパソコンを常に持ち歩く必要がなくなり、各場所にあるデバイスからクラウド上のデータにアクセスできるようになりました。
ただ、このような便利な側面がある一方で、懸念点もあります。
実際、会社には「Microsoftにデータが吸い取られているのでは?」と危機感を持っている方もいるかと思います。
それでは、Microsoftの公式サイトを参考に、パソコンのデータとOneDriveを同期するメリットとデメリットを見ていきましょう。
- 他のパソコンやスマートフォンなど複数の端末と同期できる
- ランサムウェア対策になる
- パソコンのデータのバックアップとなる
最大のメリットは、なんと言っても複数の端末でデータのやり取りができることです。
また、クラウド上にデータを保管することで、自分のパソコンのデータを暗号化されてお金を要求される「ランサムウェア」から身を守ることもできます。
パソコン上のデータが暗号化されてしまっても、OneDrive上のデータが暗号化されなければ、OneDriveからローカル環境にデータを移せば元通りです。
さらに、次章で詳しく紹介しますが、「バックアップ先」として活用することもできます。
よく使う「デスクトップ」フォルダや「ドキュメント」フォルダなどをOneDriveと同期させることで、データは常にクラウド上に保存されるようになります。
そのため、パソコンが突然壊れてしまっても、焦る必要はありません。
もちろん、一部のデータのみをOneDriveに保存する場合、そのほかのデータについてはバックアップされていません。
- 通信環境に左右される
- セキュリティルールに応じた設定が必要
デメリットもあります。
その一つが、通信環境に左右されるということです。
クラウドにも、ローカルにもデータが保存されている状態なら問題ありませんが、クラウドのみにデータが保存されている場合は、インターネットに繋がらない状態でデータを利用できません。
また、クラウドにデータを置くということは、「第三者にデータを預ける」と解釈できないこともありません。
そのため、会社のデータを扱う際は、会社のルールに従う必要があります。
OneDriveの2つの使い方
OneDriveには、主に2つの使い方があります。
パソコン内のデータをとっておくバックアップ先として使う方法(同期する方法)と、バックアップ先としては使用せずに特定のデータを複数の端末間でやり取りするために使う方法(同期しない方法)です。
その1:バックアップ先として使う(同期する方法)
冒頭に書いた通り、Windows 11からデフォルトでOneDriveと「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャ」フォルダが同期されるようになりました。
フォルダ構造を図解すると、以下のようになります。

同期を解除せずに使うと、OneDriveの中に「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャ」フォルダが格納されている状態になります。
これらのフォルダに保存されているデータはOneDriveに保存されることになるので、パソコンが壊れてしまってもデータが消滅することはありません。
ただし、「クラウドサービスの提供会社にデータがとられているのが怖い」と考えている方や、セキュリティ対策が必須の機密情報を扱っている方は、この状態でパソコンを使うことは避けた方がよいでしょう。
また、Microsoftアカウントの無料プランだと5GBまでしかOneDriveの容量がないため、すぐに上限に達してしまいます。
よって、これらに当てはまる方は、OneDriveとエクスプローラーの同期を解除してパソコンを使用した方が快適です。
一方、有料プランを契約しており、容量を気にせず使える方で、かつ機密情報を扱っていなかったりクラウドに抵抗のなかったりする方はデフォルトの状態で使用するのがよいかもしれません。
その2:デバイス間でファイルのやり取りをするために使う(同期しない方法)
同期を解除すると、以下のようなフォルダ構造に変化します。

「shima」というユーザーフォルダの直下に、「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャ」フォルダがあるのがわかります。
先ほどとは違い、これらのフォルダはOneDriveの外に置かれるため、データはパソコン本体の保存領域(ローカル環境)に保存されることになります。
よって、パソコンが故障した場合は、データもおさらばです。
こちらは、Microsoftアカウントを無料プランで利用している方や、クラウドに対して恐怖心を抱いている方におすすめです。
同期の解除手順
それでは、フォルダーとOneDriveの同期を解除する手順を解説します。





同期を解除するとデスクトップ上のデータが消える?
同期を解除すると、以下のようにデスクトップからファイルやフォルダが消えてしまうことがあります。

これは、一体どういうことなのでしょうか。
原因は、フォルダ構造にあります。
以下のように、OneDriveの直下にあった「デスクトップ」フォルダや「ドキュメント」フォルダとは別に、新しく「デスクトップ」フォルダや「ドキュメント」フォルダが生成されます。

そのため、表示される「デスクトップ」フォルダが新しく生成されたものに切り替わり、元々あったファイルやフォルダが表示されなくなってしまうという訳です。
決してデータが消えたわけではありません。
OneDrive直下にある、「デスクトップ」フォルダや「ドキュメント」フォルダを開けば、データを確認できます。
同期を解除した場合は、ローカルの「デスクトップ」フォルダや「ドキュメント」フォルダにデータを移すとよいでしょう。
これにて、Windows 11のエクスプローラーとOneDriveの同期を解除する方法についての解説を終わります。
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